Continuum of care
信大高度救命救急センターの特徴の一つに、ERに隣接した場所にClosed-ICU20床を有しており救命救急センター医師・看護師・他職種がドクターカーやドクターヘリに代表されるpre-Hospital〜ER〜救急ICU〜一般病棟〜転院まで「Continuum of care」の概念を共有し予後改善のために一貫した管理を行っている点が挙げられます。「Continuum of care」という概念は、治療・ケアには連続性が必要だという考え方で、かつてはpre-HospitalからERの間のみに言われていましたが、現在ではPre-HospitalからER、ICU、一般病棟という病院内管理はもちろん、その後の外来通院、自宅での生活までを連続的に考える壮大なものとなっています。すべての領域で質の高い治療を提供するには個々、部門の関わり、体制構築するだけでは継続した治療とは言えませんし、連携とチーム医療は不可欠ですが「Continuum of care」の概念を共有することで一層の予後改善につなげることができると考えて取り組んでいます。
ERで患者さんの未来を考えながら診療する、仲間になって一緒に取り組みませんか。
各専門医との連携
救急集中治療における私たちの役割は、患者様にとって最適な治療のマネージメントをする事です。そのためには各専門診療科との連携は欠かせません。 ドクターヘリ、ドクターカーシステムを導入しており、脳梗塞や急性心筋梗塞などの1分1秒を争う疾患では、遅滞なく治療が進むように病院前の診療情報を専門診療科と共有し診療を行います。 重症外傷では多くの場合、多診療科の介入が必要になります。その場合の私たちの役割は各診療科の治療を統括するコンダクターとなる事です。救急科主体で蘇生処置を行う中で、治療介入の優先順位を判断し、各専門診療科に依頼をします。 原則ERを受診した重症患者は高度救命救急センターに入院となり、救急科が主科になります。必要に応じて該当専門診療科と病態制御に必要な治療を協議し診療を行い、病状が落ち着いたところで転科をしていただいています。 各科と連携しながらERおよび集中治療を行うことで、救急医としての診療の幅を広げることができます。